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社会と会社の持続可能な発展に向け中期経営計画の取り組みを加速していきます

「骨格」を太く丈夫にできた前中期経営計画 新中期経営計画は「筋力」の強化

2016年度を最終年度とする前中期経営計画の総括をお聞かせください。

 前中計は、最終年度の連結営業利益50憶円を掲げてスタートしましたが、外部環境の好転にも恵まれ初年度で目標をクリアしました。そのため2年目から収益計画を上方修正しましたが、それに対しても営業利益と当期利益が約2割上回るなど結果を残すことができました。これにより自己資本比率は単体で31.1%、連結で29.9%に向上するなど、一定の財務基盤の強化が図れました。目標達成に向け努力を続けてくれたグループの全役職員に感謝を申し上げたいと思います。
 しかし、目標を達成できたが故に土木・建築・海外の基幹3事業が抱える個別課題も明確になりました。例えば土木では一時的な売上減をどのようにカバーしていくか「補完力」が問われ、海外事業ではODA対象国が広域化するなかで、要員の拡充や管理体制を再構築する必要も出てきています。 

新中期経営計画の基本的な考え方をご紹介ください。

 2017~2019年度の3ヶ年を対象とする新中計では、前中計で掲げたキャッチフレーズである「Challenge to a new Stage」を継続し、また「安定した収益確保による経営基盤強化と変化への果敢な挑戦によって更なる発展を目指す」を基本方針にしています。「new Stage」とは、どんな厳しい状況にでも耐えられるだけの自己資本が積み上がり、新たな事業領域にリスクを取りながらチャレンジしていけるような会社になることを想定しています。
 事業と組織を人の体に例えるならば、前中計では事業や財務の基盤が強化されるなど「骨格部分」は太く頑丈になりました。しかし環境の変化に対応していく「筋肉部分」はまだ脆弱であり、いわば筋力強化に努力するのが新中計です。大枠では、基幹3事業の確実な発展により強靭な経営基盤を構築すること、人材育成と技術力の強化による生産性の向上を図ること、環境変化に即応できる機動的な組織に変革していくこと、などが重要であると考えています。
                          

民間部門の受注拡大を軸に、事業と組織、人材の強化を着実に進める

具体的な取り組みはどのようなものですか。

 基幹3事業の内、土木では将来の公共工事の変化を見据え、民間工事の受注拡大を目指します。民間の顧客開拓には長い時間が必要です。2016年4月に新設した「民間営業統括部」を中心にお客様との地道な関係づくりを進めていますが、まだ「育苗の時期」であり、信頼関係の構築に努めているところです。
 建築部門でも民間工事の拡大が大きなテーマです。競合が激しい分野でもあり、基本的には物流施設や食品工場など当社の実績や特徴を活かせる分野に注力します。土木でも建築でも、民間工事の受注拡大では、お客様の長期的な課題を理解した上での最適な設計やコストの提案がカギを握りますので「提案・問題解決型」などといった営業の強化が必須です。
 このほかに取り組まなければならないのが、人材育成と技術力の強化です。近年、土木・建築関連での深刻な技能者不足と高齢化が問題になっています。こうした事態に対処するため、省力化や機械化で生産性を向上できる部分を追究するとともに人材育成に努め、業界全体で建設産業の魅力化に取り組んでいきます。  

さまざまな課題が絡みあうなかでの事業戦略の構築が必要になっているのですね。

 そうです。例えば人材育成は、グループ各社間の「相乗効果」をいかに発揮させるかとも密接に絡んでおり、当社とグループ会社間の人材を流動化することによって、グループ全体の利益向上と将来の経営を担える人材が育っていくものと期待しています。
 また、環境変化には、俊敏かつ機動的に対応できる専門性が必要です。そのためには、土木・建築両方の知識と経験を兼ね備えた職員を増やして営業の最前線に配置していくことやチームとしてお客様に提案できる体制を充実させていくことなどが重要です。民間部門の工事は5年から10年と長いプロジェクトになりますので、それに対応しうる布陣が必要なのです。
 また高度化された事業展開では、リスクマネジメント力の強化や社会法制への対応など、ガバナンス体制の充実が大前提になります。幸い社外取締役を含め取締役会では充実した議論が展開されており、まさに企業としての骨格が強くなってきていると実感しています。

ダイバーシティの充実と現地の状況にしっかりと対応したCSR展開

働き方改革などCSRとも絡む大きなテーマが社会課題になっています。

 当社の社会課題への立ち位置は、「建設業を通して社会に貢献している企業である」という原点を常に見つめ直そうとするものです。建設会社の事業活動は環境に与える負荷が大きいですが、国民の財産・生命やそこで働く人々の安全と安心を守り続けなければならない使命があります。これらを常に事業を検証するフィルターにして、進むべき方向性を間違えないようにしたいと思っています。また海外では、現地のニーズや状況をしっかりと把握した上で現地に事業が根付くような展開を図ることも建設業の新しいCSRの形ではないかと考えています。

最後にステークホルダーに向けてメッセージを。

 新中計は3年から5年先を見据えて策定しています。繰り返しになりますが、変化に対応し得る会社になるためには体力を付けなければなりませんし、またそれが成長戦略の源になります。
 これからも、コア事業である建設業を中心として持続可能な成長を遂げていくために、役職員一同目標達成に向け努力してまいりますので、何卒ご指導ご鞭撻のほど、宜しくお願いいたします。

 

東洋建設株式会社
代表取締役社長 武澤 恭司

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