技術・ソリューション

藻場造成のための海岸工学的適地評価システム SEADS

アマモ(Zostera marina)は、沿岸の砂泥域に群落を形成し、生育適地は波による海底地形の変化に敏感に左右されます。効率よくアマモ場を造成するためには、適切な場所で実施することが重要になります。東洋建設が開発した「SEADS(シーズ)」により、アマモ場造成の事前検討時に海岸工学的な適地評価を加えることで、アマモ場造成の確度を向上させることが可能となりました。
アマモの生育条件のなかで、特に影響度の高い光量と砂面変動に対して「SEADS」では、検討対象海域の光量を水深で、砂面変動を3次元地形変化シミュレーションによって予測したシールズ数*や一定時間内の地形変化量によって、アマモ場に対する適地評価を行います。
*=底質を動かそうとする外力と底質の自重による抵抗力の比。

藻場造成のための海岸工学的適地評価システム SEADS

特徴

  • SEADSを現地アマモ場造成海域に適用したところ、群落を形成した造成箇所と群落を維持できなかった造成箇所を的確に区別しました。
  • SEADSにより、計画時に造成確度が低いと判断された場合、場所を変更する、そのまま実施する、中止する等の選択が可能です。
  • あるいは、構造物等によるアマモのための環境改善を提案することで造成確度の改善が期待できます。