東洋建設 統合報告書_2024
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高東洋建設 I 統合報告書 2024市場成長性ReReC®Past効率運用領域Future強化対象領域副社長執行役員建築事業本部長平田 浩美住宅官公庁舎医療福祉・教育生産施設物流施設環境施設※ 当社が注力する 冷凍冷蔵庫を含む事務所宿泊施設Conversion)の専任部署を立ち上げて営業展開を強化当社注力領域の位置付け当社グループは現在、国内建築市場における生産施設、物流施設、環境施設など複数の分野を注力領域に定めて営業展開を加速、なかでも冷凍倉庫や食品工場には強みを持っており、ここ数年の業績を牽引しています。しかしながら、市場環境を俯瞰すると、人口減少の加速により新築工事は相当なスピードで減少していくと考えています。また近年、建設費高騰が続いているため、計画の規模縮小や延期・中止、さらには新築から改修・改築へと変更される案件も非常に増えています。そこで当社グループでは、そのような市場変化やお客様の要望にお応えするべく、技術や経験に裏打ちされた多様な選択肢を提示し、お客様に寄り添うソリューション営業に力を注いできました。コスト増などの環境下でも特命案件を多くご下命頂けているのは、このような事業化を支える各種提案を真□に行うスタンスにあると思っています。加えて将来の市場変化を見越し、既存建物の価値向上や用途変更を行うReReC®(Renewal・Renovation・しており、成果も出てきています。このように新築工事から既存建物に至るまで、“東洋建設に依頼すれば、問題解決からエンジニアリングまでトータルでコストパフォーマンスの高い多様な提案を提示してもらえる”というお客様への訴求力を、より一層磨いていきたいと考えています。さらに、中長期的な事業環境の変化に対応し、従来の請負にとどまらない新たなビジネス展開が不可欠だと考え、新規事業を立ち上げました。事業展開の一環としてビルリノベーションを行い、古い診療所ビルをセットアップオフィスビルへと全面的に改修し、収益物件として付加価値を高めて転売するビル再生プロジェクトを手がけ始めています。このように世の中の動きを先読みし、時代にマッチする事業を今後も追い求めていきたいと考えています。また、建設業界の担い手不足は年々深刻化しています。2024年度からは時間外労働の上限規制も建設業に適用され、生産性向上は喫緊の課題です。当社グループでは先進的にBIM(Building Information Modeling)などICT技術を積極的に導入し、省力・省人化に注力しています。生産性を改善し、労働時間を抑えて働きやすさを追求し、女性も含めて建設業に従事してくれる人を増やしていかなければなりません。採用においても、建設業界のみならず他業界と獲得競争も激化していますので、労働環境改善や教育充実等は中長期的にも非常に重要な取り組みであると認識しています。Present主力領域新築案件、ReReC®いずれの分野も、ソリューションからエンジニアリングまでのトータル提案力で市場の信頼を獲得し、収益力向上を目指しています。今後の成長戦略37

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