東洋建設

社員インタビュー
機電/機電職(本社)
草刈 成直 土木事業本部 機械部 課長
2001年入社 海事科学研究科 海事科学部

全長89.9メートルの
開拓者が、航路につく。

その船の名は、「AUGUST EXPLORER」。2ノットの潮流域でも、風速15メートルの強風が吹こうとも、「定点保持」を可能とする操船装置を搭載した、東洋建設オリジナルの自航式多目的船です。クレーンをはじめ、各種通信設備、海水淡水化装置、大容量燃料タンクなども装備し、揚重作業、浚渫、杭打設はもちろん、海洋調査・探査、大規模災害時には災害支援基地にもなり、物資運搬まで担うことができます。
当社は、海洋土木を強みとするマリコン。作業船を駆使して、港や堤防などをつくっています。その当社の事業を支える作業船の開発を担っているのが、私が所属する機械部です。船を建造する際は、まずは調査から始めます。「現場では何が求められているのか」「今後何が求められるのか」をふまえて、仕様や機能を検討し、造船会社と連携しながら一隻の船をつくりあげていきます。造船は規模にもよりますが、初期計画から完成まで、概ね5年程もかかるビッグプロジェクト。「AUGUST EXPLORER」も長い年月をかけて完成させることができました。この船が、私たち東洋建設の未来を切り開いてくれると信じています。

船に命をふきこむ
というミッション。

つくりあげた船の維持管理も私たちの重要な任務。当社は60隻近くの作業船を有しており、その定期的なメンテナンス、故障時の対応が欠かせません。2~3日、船に乗り込み様子を見ることも。「品質を守る」「安全・安心を守る」を考えながら一つひとつチェックしていきます。また、船に搭載する機械の入れ替えなどを通して、古くなってきた船に新たな命を吹き込み、最新鋭の機能やシステムを持った船に甦らせることもあります。私が現在担当しているのも、建造後15年以上経った作業船の大規模整備。この船は10m3級の大きな油圧ショベルが2機搭載されており、それを最新式のものに入れ替えるプロジェクトです。改修と言えど、驚くほどの費用がかかります。東洋建設にとって未来に向けた投資です。そういうものに自分が携われているのは、大きなプレッシャーを感じますが、その分、大きなやりがいを感じられます。さらに私たちは、船に限らず、機械のスペシャリストとして、海上土木に関わる様々な装置・技術開発にも積極的に取り組んでいます。機械部は、海上土木の根幹を担うセクションと言っても過言ではありません。

機械のプロとして
嗅覚を研ぎ澄ます。

機械は必ず壊れるモノ。それをいかに早く察知するかが大事。壊れそうな箇所を見出し、対処する。東洋建設機械部のメンバーはそういう能力が恐ろしく長けています。予知能力があるのではないかと思うほど。船や装置が現場でトラブルを起こさないように、現場の作業を止めないように、私もそういった嗅覚を養いたいです。この仕事は、文章では伝えることができない難しいノウハウがたくさんあります。機械工学などの専門知識も必要ですが、それ以上に「経験工学」が大事なのです。だからこそ、上司や先輩から教わりながら、経験を積み重ね、ノウハウを受け継いでいく必要があります。東洋建設は自社船を有する数少ない会社です。1957年、他社に先駆け開発した「伏見丸」から始まった作業船の歴史、長年培ってきた技術力を次代に引き継いでいくことも、私たち機械部の使命だと思っています。そのために、私自身もたくさんの経験工学を身につけ、海洋土木に用いる船舶・機械のエキスパートになりたい。「アイツに聞けば何でもわかる」。そう言われる人になれたら嬉しいですね。

ある一日の流れ

8:00 出社 業務の準備
8:30 始業 ラジオ体操、メール確認
9:00 来客(購入機器の仕様について打合せ)
11:00 船舶の整備計画立案
12:00 昼食、本社周辺を散歩
13:00 奈良輪機材センターにて船舶整備について打合せ
17:30 会議(整備工程について)
20:00 帰宅

主な経歴・担当案件

2001年 入社
研修期間を経てグループ会社(株式会社トマック)へ出向/作業船で主に沖縄沈埋トンネル築造工事を担当
2008年 東洋建設に戻る
関東支店 土木部 工事担当/羽田D滑走路築造工事を担当
2010年 九州支店 沖縄営業所 工事担当/沈埋トンネル内部構築工事を担当
2011年 土木事業本部 土木技術部/施工管理システム開発を担当
2015年 土木事業本部 機械部/船舶管理・技術開発を担当

OFF TIME

休みの日は、会社の先輩たちとロードバイクでツーリング。1000m級の山を走破することもあり、鍛えられた足は、エンデューロレースでも結果を残す。2児のお父さんでもあり、一緒に公園に行くなど、家族サービスも欠かさない。「忙しい時もありますが、趣味や家族と過ごす時間も大切にできる会社ですよ」と優しさあふれる草刈スマイルを魅せる。

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