東洋建設

社員インタビュー
機電/機電職(国内土木)
都甲 慧 北陸支店 工事部 新潟護岸作業所 担当技術者
2015年入社 海洋工学部 海洋電子機械工学科

迷いの中で見出した針路は、
多様な大型特殊船を所有する東洋建設。

学生時代は、海運会社の船の機関士を目指し、主に船のエンジンの勉強をしていました。しかし、私が就職活動をしていた頃、海運における世界情勢が急速に不安定となり、船の機関士になることに躊躇していました。進路について悩んでいたところ、就職課の先生から東洋建設のことを教えてもらい、「なぜ機械系の私が建設会社?」が第一印象。でも、同じ研究室にいた先輩も東洋建設で働いていることを知りました。その先輩からは、「東洋建設は海の工事を得意とする建設会社で、多くの作業船を保有し、大型機械を専門に扱う機電という職種がある」という話を聞き、途端に興味がふくらみました。しかも、あつかっている船も特殊かつ巨大で、東京港で目にした作業船には目を見張るものがありました。それは、高さ60メートルの櫓(やぐら)をもつ地盤改良船という船で、遙か空を見上げるほどの大きさ、そのスケールには驚かされました。軟弱な海底地盤を強固な地盤に改良する特殊な船で、東洋建設を含め、ほんの数社しか所有していないことも知りました。このようなバラエティに富んだ数多くの船に携わっていけることに、心を惹きつけられ、そして何より、先輩をはじめ、出会った社員の方々はとても話しやすく、雰囲気の良さにも魅力を感じ、私は東洋建設の機電職になることを決意しました。

船に乗る。船をつくる。
様々な経験が成長をもたらす。

入社後は、作業船や海の工事を知るための新入社員研修の一環として、作業船に乗りました。半年ほど大型作業船に乗り、機械のメンテナンスや整備、運転管理などを行いながら、航路の浚渫工事や漁港の地盤改良工事などに携わりました。通常は、機電職が作業船に乗って工事を行うことはありません。基本は本社を拠点として、作業船の装置の「企画・開発」「改良・改造」「維持・管理」などを行いますが、国内の大型案件や、現地で作業船の手配などを行う海外案件では、現場に常駐します。例えば、空港の埋立て工事などのビックプロジェクトでは、地盤改良船・深層混合処理船・揚土船など、数多くの特殊な作業船や機械を扱うため、それらを機電職が現場で管理していくことが重要です。また作業船のみならず、大型機械を扱う陸上の工事では、トンネルなどの掘削時に使われるシールドマシンの管理、および電気機械設備などの運用も行います。
入社1年目の終わりごろに、当時、弊社が計画していた多目的起重機船「AUGUST EXPLORER」の新規建造に携わりました。この船は、全長90メートルある大きなもので、外洋である排他的経済水域(EEZ)での運行を目的とした、最大搭載人員52名、3ヵ月程度の無寄港で作業できる特殊な作業船になります。
半年ほど造船所に駐在し、建造管理という大きな仕事を、入社1年目にも関わらず任されました。船体部の建造はブロック割りした大きなものをつなぎ合わせて形にしていきますが、途中段階ではブロックが上下逆になっているものもあり、自分の目の前のものが船体のどの部分なのか、分からなくなることもありました。コファダムの溶接検査の際に、場所が分からず迷走したことを思い出します。居住区ブロックが連結され、プロペラの据付まで終わって、船らしい造形を垣間見ることができ、やっと「船を造っている」という実感が湧きました。船体部が出来上がり、ドックからの進水後、デッキ上に500トン吊りクレーンが据え付けられて完成した時は、感無量で涙が止まりませんでした。

今後の歴史を変える
作業船を生み出したい。

2年目には、海底航路を掘削する大型作業船、ポンプ浚渫船「筑波丸」の環境対策リニューアル工事に従事しました。船内の古くなったメインエンジンを入れ替える工事ですが、なんと大きさは高さ4.2メートル、重量85トンもある7,200馬力の巨大なエンジンです。試運転にて無事にエンジンが動いたときは、感動しました。その後、上司から「金沢港での施工現場で筑波丸の運転管理してみないか」と言われ、自分が担当した作業船が、現場で活躍する姿を直接見ることができました。「動かなかったものを、動かす」、私はこれこそが機電職やりがいだと感じています。どうしても解決できないことがあったときは、先輩方に相談します。以前、相談後に先輩方が総動員で協力してくれて、大変な事態であったにも関わらず、一晩で解決してくれたことがあります。この時の一体感、そして先輩方の知識量・技術力には驚かされました。
現在は、海に面した新潟空港沖の護岸築造工事に携わり、海洋土木の施工管理に従事しています。東洋建設では、一定期間、現場の施工管理業務も経験します。作業船が現場でどのように使われているのか、身をもって知ることも大切であり、現場を知らずして、良い船や技術は生み出せません。東洋建設は、「AUGUST EXPLORER(多目的起重機船)」「函ナビ-Auto(ケーソン自動制御据付システム)」など、作業船やその装置・システムで革新的なものを次々と開発している会社です。いずれは私自身で今後の歴史を変えるような作業船をつくってみたいです。

ある一日の流れ

7:30 出勤
8:00 朝礼
9:00 ガット船乗船、材料検収、進捗確認
12:00 昼食
13:00 被覆工据付計画の検討
14:00 ガット船乗船、空船確認、翌日の立会準備
16:00 作業打合せ
17:00 今週の作業予定について連絡・調整
18:00 書類整理、翌日の作業立会準備
19:00 帰宅

主な経歴・担当案件

2015年 入社
土木事業本部 機械部/新人研修として作業船で航路浚渫工事、地盤改良工事などを担当
2016年 土木事業本部 機械部/造船所に駐在し、多目的起重機船「AUGUST EXPLORER」の建造管理、ポンプ浚渫船「筑波丸」の主機換装管理を担当
北陸支店 工事部/金沢港航路浚渫工事にてポンプ浚渫船「筑波丸」の管理を担当
2017年 北陸支店 工事部/深層混合処理船「DCM8号船」の整備を担当
北陸支店 工事部/金沢港岸壁築造工事・航路浚渫工事を担当
2018年 北陸支店 工事部/新潟港航路泊地付帯施設護岸築造工事を担当

OFF TIME

休日は、社会人サークルでバドミントンを楽しむ。「複数のチームに参加しており、ものすごい経歴を持った方や、普段関わることのないような職種の方々と、一緒に汗を流してリフレッシュしています」と話す。

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