技術・ソリューション

浮標画像追跡システム『i-ByTs(アイ・バイツ)』

据付作業中の躯体やブロック類および作業中の作業船には、航跡波や突発的な高波、うねりが作用することがあり、作業の支障となります。そのため、従来は必要に応じて作業員が目視により、危険波浪の来襲を監視してきましたが、通過する船舶の見落としや目視では判別が難しい波浪の襲来を検知することは困難でした。このような背景から、当社は、東京大学大学院工学系研究科 下園武範准教授のグループと共同で研究し、来襲波浪を安価に計測・解析し、リアルタイムに作業船の動揺を予測・警報するシステムを開発しました。これにより、本体工やブロック類の据付作業等において、浮遊状態の躯体や作業船が大きく動揺することが想定された場合、本システムを用いて作業を中断したり、危険を回避するための情報を提供することができます。

浮標画像追跡システム『i-ByTs(アイ・バイツ)』

特徴

  • 工事海域内の浮標を市販のビデオカメラで撮影し、画像解析することで現地の水位変動を即時に解析し、数値化します。
  • 時系列の水位変動から、施工海域の波浪の波高と周期を即時に波別解析し、モニター上に表示できます。
  • 波別解析した波高と周期がしきい値を超えた場合に危険回避の情報を表示できます。
  • ZigBee通信方式を採用し、危険回避情報を遅延なく、作業船や複数の作業員に周知することができます。
  • 従来の波浪計測として用いるブイ方式、水圧方式や定置方式波浪計に比べて、簡単で、安価に計測することができます。