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フィリピン共和国パッシグ・マリキナ川河川改修事業(フェーズⅣ)を受注しました

 東洋建設株式会社(代表取締役社長 武澤恭司)は、フィリピン共和国公共事業道路省が発注するパッシグ・マリキナ川河川改修事業(フェーズⅣ)のうち、工区パッケージ2を当社単独で、パッケージ3を当社が幹事会社を務める共同企業体(JV)で受注し、2021年7月19日に契約署名式が執り行われました。

 当社はこれまで同事業のフェーズⅡ、フェーズⅢを施工していますので、今回で3フェーズ連続の受注となりました。受注金額はパッケージ2が約172億円、パッケージ3が当社分約97億円(JV受注総額約194億円)の合計約269億円となります。なお、同工事は日本国政府開発援助(ODA)の有償資金協力(円借款)のうち、本邦技術活用条件(STEP)として実施されます。

 当社がフェーズⅡ、フェーズⅢで護岸整備及び河道浚渫を行ったことにより、周辺地域の洪水被害は大幅に低減され、また川に親しむ護岸構造になっている整備部分は、地域住民の憩いの場となっています。さらに周辺には公園や商業施設、超高層住宅等も次々と整備され、本プロジェクトが地域の発展に大きく貢献していることがうかがわれます。

 今回受注したフェーズⅣは、その上流部の整備となり、下流部同様,氾濫防止のための嵩上げを含む護岸の整備及び流下能力を向上させるための河道浚渫を行うことにより、周辺地区の洪水被害を低減させる効果があります。周辺から川に流れ込む雨水や生活排水についても、同時に行われる排水溝等の整備により環境の改善が見込まれます。また、本工事エリアにつきましても、下流部同様地域の経済発展に大きく寄与することが期待されています。

 

 当社は、自然災害が多い国の一つであるフィリピンに1973年に進出して以来、様々な事業に参画しています。大規模な河川工事分野では、アグノ川流域緊急復旧工事(ルソン島中部)、オルモック市洪水対策工事(レイテ島)、ラオアグ川治水・防砂工事(ルソン島北部)、パッシグ・マリキナ河川改修工事フェーズⅡ、フェーズⅢ(マニラ首都圏)、カガヤンデオロ洪水対策工事(ミンダナオ島北部)等、数多くの施工実績を積上げてまいりました。

 約半世紀近いフィリピンでの事業は、当社にとってかけがえのない財産となっています。これからも地域に根差した事業展開を進め、当社の保有する技術の移転や人財育成などを行い、同国の社会・経済発展に寄与してまいります。

 

以 上

 

<工事概要>

パッケージ2     パッケージ3  
工  期 着工から1,460日   工  期 着工から1,460日
施 工 者 東洋建設株式会社   施 工 者 東洋建設・清水建設共同企業体
工事内容 整備区間 2.6㎞
ハット型鋼矢板式護岸
総打設延長  105,000m
重量 約31,000トン
コンクリート工 25,000㎥
浚渫工 613,000㎥
  工事内容 整備区間 4.05㎞
ハット型鋼矢板式護岸
総打設延長  144,000m
重量 約36,000トン
コンクリート工 49,000㎥
浚渫工 905,000㎥

 

 

<現場位置>

 

<完成イメージ>

 

 

お問合せ先
東洋建設株式会社
経営管理本部広報部
電話 03-6361-2691