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「HCB-F」が(一財)沿岸技術研究センターより港湾関連民間技術評価証を取得しました

 東洋建設株式会社(代表取締役社長 武澤恭司)は、「土質系遮水材 HCB-F(ハイブリッドクレイバリア・フライアッシュ)」に関して、一般財団法人沿岸技術研究センターが実施する港湾関連民間技術の確認審査・評価事業において、確認審査・評価委員会(委員長 善 功企 九州大学大学院特任教授)による審査・評価を経て、このたび評価証を取得いたしました。

 

 技術の名称:土質系遮水材 HCB-F(ハイブリッドクレイバリア・フライアッシュ)

 認定番号 :第15002号

 認定日  :平成28年3月31日

 依頼者  :東洋建設株式会社

 

 一般財団法人沿岸技術研究センターが実施する港湾関連民間技術の確認審査・評価事業は、民間事業者が開発した技術(港湾、航路、海岸等の開発、利用に資する技術)を審査・評価するものです。民間事業者が開発した技術を、それぞれの専門分野で構成される委員会で客観的・中立的な立場から内容を確認することで、技術の内容と開発過程で行われた性能試験結果に関する客観性が高まり、具体的な事業に適用されやすい環境を整えることを目的としています。

 

 評価の対象となる技術

新工法、新構造、新材料など港湾整備関連の基盤的な技術

環境、リサイクル、景観に関する技術

港湾関連施設を適切に維持していくための技術

情報、通信、防災、危機管理等に関する技術

 

【HCB-Fの概要】

 土質系遮水材 HCB-Fは、フライアッシュに固化材と線状高分子材料(繊維材)を混合した高い靭性(粘り強さ)を特徴とする材料です。管理型海面処分場の遮水工に用いる土質系遮水材料として開発したもので、低コストで環境負荷を与えずにフライアッシュの有効利用を実現しました。フライアッシュの固化処理およびベントナイト配合による透水性低下の効果と、線状高分子材料(繊維材)の混合による靭性の向上効果により、大ひずみ領域でも耐力を有し、かつ不透水性を保持できる土質系遮水材です。

 HCB-Fの適用部位は、管理型海面処分場の鉛直遮水工における水中部とし、より浅い部分はアスファルト系遮水材を使用し、ハイブリッド構造とします。ここでいう鉛直遮水工とは、鋼管矢板は箱型矢板などの鋼製連続地中壁用鋼材及びその連結部・継手部の鉛直空間(以降、遮水室と呼びます)を遮水材で充填した構造のものをいいます。

 

HCB-F

HCB-F

HCB-Fの適用部位(鉛直遮水工の継手部)

HCB-Fの適用部位(鉛直遮水工の継手部)

表 HCB-Fの標準配合

表 HCB-Fの標準配合

 

 

【評価の結果】

(1)本工法で使用する変形追随遮水材料は、フライアッシュを主原料として有効利用することが可能であることが確認されました。

(2)本工法で使用する変形追随遮水材料は、鋼製鉛直遮水壁等と組合せて、耐久性のある変形追随遮水工として遮水壁に利用できることが確認されました。

(3)本工法の施工は、既往の施工機械により施工が可能であることが確認されました。

(4)本工法で製造される変形追随遮水材料は、重金属の溶出による環境負荷を与えないことが確認されました。

 

 当社としましては、今回港湾関連民間技術として評価いただいた「HCB-F」を積極的に営業展開し、廃棄物海面処分場の整備に一層貢献してまいる所存です。

 

 

問合せ先  東洋建設株式会社
土木事業本部技術営業部
TEL:03-6361-5462