東洋建設株式会社2021年3月期決算説明会 主な質疑応答

日 時:2021526日(水)1530~1615

出席者:代表取締役社長 武澤 恭司

    土木事業本部長 大林 東壽、建築事業本部長 平田 浩美

    経営管理本部長 藪下 貴弘、土木事業本部副本部長(海外担当) 井上 卓郎

 

Q)国内土木は、前期は陸上工事の設計変更もあって利益率は16.5%と高い水準だったが、今期は12.6%と見込まれている。今の環境を考えるとアップサイドがあるのか?

A)前期は陸上工事で大型の設計変更が獲得でき、高い利益率となったが、この設計変更を除いても、陸上工事で10%を確保している。今期は陸上工事の利益率を12%程度と見込んでおり、陸上工事を拡大していきたい。

 

Q)前期の国内建築は計画の利益率から上昇して着地しているが、第4四半期だけ見ると少し低下している。後半の利益率低下の背景は?また、今期の利益率を前期計画と同じ8%としているが、同じように上昇余地があるのか、それとも競争の厳しさを見ているのか?

A)前期は第3四半期までに、前々年度からの大型繰越工事がほとんど完成したことが要因で、特に第4四半期が悪かったとは捉えていない。受注時利益率は、前々期に比べると前期は若干下がっており、環境は若干厳しくなっていると認識している。

  今期の完工高は480億と想定しているが、その内これから受注する工事が一定程度占めるので、保守的に見ているところはある。この利益で満足せず、上げていくよう努力する。

 

Q)大手の競争環境の見方はもっと厳しくなっており、御社はかなり受注時利益率を維持されていると思う。重点領域を定め、採算重視で取り組んでいることで利益率がキープできているのか。

A)地方自治体の案件などは厳しくなっているが、設計施工の大型物流施設や環境関連施設などは、受注時利益は確保できている。今期もそれらの分野を中心に受注時利益を確保していけば、他の分野を補っていけると考えている。

 

Q)御社は従来、洋上風力事業の進捗を見定められながらSEP船の建造を慎重に検討されてきたと思うが、今回前向きに取り組むことが伝わった。当面は自航式多目的船「AUGUST EXPLORER」の改造でフェーズ1に取り組み、フェーズ2以降でSEP船を造っていくのだと思うが、その投資金額の規模のイメージは?

A)300億の中にはSEP船建造が含まれている。なお、300億の投資で必要な作業船の建造はできると考えているが、ラウンド1、2と洋上風力の市場が進捗していけば、複数の作業船の建造、調達も必要となるので、パートナー企業との共同保有も含め、積極的に追加投資を考えていく。

 

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