トップメッセージ

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強くしなやかで快活な企業の器をつくるべく、
10年後の創立100周年を見据えた
新中計を始動させました。

代表取締役社長
武澤 恭司

まず、新型コロナ感染症に対する御社の対応をお聞かせください。

2020年2月頃より危機感を持って情報収集を行い、3月に事業継続計画に基づく対策本部を立ち上げました。幸い、当社の作業所では感染者が確認されていないこともあり、工事関係者の感染予防対策に万全を期したうえで工事を継続しています。内勤者については、テレワークや時差出勤、Web会議の活用等の対応をしています。現状テレワークは、思いのほか生産性は落ちていませんが、生産性を維持しながら継続していくことが重要だと考えています。(2020年7月28日取材)

新型コロナ感染症による今後の事業への影響についてどのようにお考えですか。

事業への影響についてですが、国内土木事業は公共工事が主体であり、防災・減災、国土強靭化といった社会的な要請もあって大きな影響はありません。国内建築事業は、20年上半期の段階では影響は小さいものの、設備投資を削減する動きが必ず出てくるものと考えています。その減少分をいかに補完していくかが問題ですが、新型コロナウイルスの感染拡大が始まった比較的早いうちから対応策を検討し、実行に移しています。一方、海外は国内とは様相が異なります。ロックダウンや渡航制限等が実施されましたが、一番の問題は医療体制にあります。国によって違いはありますが、職員の安全を第一に考えた対応を行っています。
今回の新型コロナウイルスの感染拡大は、我々にとってひとつの転機になるのではと考えています。テレワークやWeb会議等、今までは難しいと思われていたことが「準スタンダード」になっていけば、今後新しい展開にもつながり、またそれは会社の強みにもなっていくと思います。

本年3月までの前中期経営計画の評価をお聞かせください。

前中期経営計画のスタート時点では、ハードルは高いと思っていましたが、3ヶ年の目標を達成できて大変良かったと思っています。追い風もありましたが、役職員の頑張りのおかげだと感謝しています。
一方、数値的なもの以外のところで掲げた施策については、思ったような進捗が見られないものもありました。国内土木事業でいえばポートフォリオ戦略であり、課題が再認識されました。これは新中期経営計画に持ち越されています。国内建築事業は、この3ヶ年を通じて大きく会社業績に貢献しました。セグメント利益は国内土木に比肩するほどにまで伸びました。
1年目は国内土木事業が、2年目は国内建築事業が収益を牽引したように、それぞれの事業が補完し合える体制の構築ができてきました。これに海外事業が加われば当社の目指す姿になってきます。
前中期経営計画は、「Challenge to a new Stage」という、その前の中期経営計画と同じ基本方針を掲げていました。これは「安定した収益確保による経営基盤の強化」が道半ばであると考えたからでしたが、この3年で一定程度のところにはたどり着きました。これにより新しい挑戦ができ、10年後に目指すべき姿に向かえる「Stage」には立てたと考えています。。

新しい中期経営計画のポイントをご説明いただけますか。

新しい中期経営計画(以下、新中計)はまず、2029年の創立100周年を見据えてまとめた点に大きな特徴があります。100周年時に東洋建設グループがどのような会社でありたいかを定め、そこから逆算する形で各種の目標を設定しました。そのファーストステップとしての3ヶ年と位置付けられます。
新中計で標榜している「Being a resilient company」の「resilient(レジリエント)」は、「強くしなやか」という意味ですが、そこに「ぶれない基軸を持ち、刻々と変化する環境にフレキシブルに対応し、厳しい逆境にも立ち向かうことができる持続可能な企業になる」との決意を込めました。そのうえで基本方針を「レジリエント企業へ変貌するために、基軸(原点)を持ち、人を育て、問題に向き合い、付加価値生産性を高める」と定めました。
具体的には、最優先施策として 5 つのテーマ、つまり「人財への投資」「生産体制の維持」「付加価値生産性の向上」「海外建設市場における収益力の強化」「社会課題の解決による成長」を設定しました。特に「社会課題の解決による成長」は、いわゆるCSR経営の実践を目指すものです。これまでも、CSRやSDGs(持続可能な開発目標)について考え方や取り組み方等の議論と試行錯誤を続けてきましたが、今回、当社の中期経営計画に初めて掲げることができました。

5つのテーマについて具体的にご説明いただけますか。

新しい中期経営計画(以下、新中計)はまず、2029年の創立100周年を見据えてまとめた点に大きな特徴があります。100周年時に東洋建設グループがどのような会社でありたいかを定め、そこから逆算する形で各種の目標を設定しました。そのファーストステップとしての3ヶ年と位置付けられます。
新中計で標榜している「Being a resilient company」の「resilient(レジリエント)」は、「強くしなやか」という意味ですが、そこに「ぶれない基軸を持ち、刻々と変化する環境にフレキシブルに対応し、厳しい逆境にも立ち向かうことができる持続可能な企業になる」との決意を込めました。そのうえで基本方針を「レジリエント企業へ変貌するために、基軸(原点)を持ち、人を育て、問題に向き合い、付加価値生産性を高める」と定めました。
具体的には、最優先施策として 5 つのテーマ、つまり「人財への投資」「生産体制の維持」「付加価値生産性の向上」「海外建設市場における収益力の強化」「社会課題の解決による成長」を設定しました。特に「社会課題の解決による成長」は、いわゆるCSR経営の実践を目指すものです。これまでも、CSRやSDGs(持続可能な開発目標)について考え方や取り組み方等の議論と試行錯誤を続けてきましたが、今回、当社の中期経営計画に初めて掲げることができました。

国内土木、国内建築、海外建設の3事業分野で見ると、どのような点に傾注されますか。

国内土木では、民間分野や再生エネルギー事業への取り組みを強化するとともに、官庁海上工事の収益性向上や官庁陸上工事の受注拡大を図り、10年後には事業ポートフォリオと技術によって基幹事業としての収益を高い次元で確保できるようにします。これは、30年以上課題としてきたことであり、確実に実行していかなければなりませんので、問題意識の共有と検証を続けていくことで実効性を高めていきます。
国内建築では物流施設や食品工場といった強みとなる分野を複数持つ施策をさらに深化させていきます。また、当社よりも規模の大きい建設会社と伍していくためには、「お客様から課題をいただいてくる」ようにならなければなりません。課題をいただくとは、まさに信頼の証しであり、このように信頼してくださるお客様をいかに増やしていけるかが成長の鍵となります。
海外建設は、とにもかくにも地域に根ざした事業を構築することに尽きます。これまではODA関連の事業が主体でしたが、それではODAの対象国が移るにつれ新たな地域に進出しなければならず、地に足がついた事業活動は望めません。 当社がフィリピンで成功しているのは、40数年に及ぶ長い歴史があるからで、お互い深い絆で結ばれています。現在、ミャンマーやインドネシア、ケニアに進出していますが、フィリピンと同じように地域に根ざした事業展開、人財育成を行うことで、海外事業の安定成長が図れると考えています。

最後にステークホルダーに向けてのメッセージをお願いします。

人の幸福を創造する「器」が企業であると思います。それに逆行すれば企業は存在価値を失います。幸福創造の「器」は一朝一夕では成し得ませんが、東洋建設がどのような「器」であるべきかを考え続ける作業を停止してはならないと思います。また、新中計で掲げた「レジリエント」には実は、「快活な」というもうひとつの意味があります。持続可能な企業になることに加え、すべての職員や関係者がイキイキ・ハツラツと仕事ができるようになることで、当社が皆様に誇れる「器」になると考えています。