基本的な考え方
東洋建設は、法令等を誠実に遵守し、企業倫理に基づく公正かつ誠実な事業活動を実践することにより、社会的要請に応えるとともに社会の構成員として求められる価値観や倫理観を持って行動することをコンプライアンスの基本方針としています。そして、その具体的内容を「コンプライアンス・マニュアル」に定め、従業員一人ひとりが事業活動を行うに際して基準とすべき「行動規範」と従業員が守るべき「行動指針」を示して、すべての役職員が常に誠実に行動し、業務を遂行できるよう、グループ全体でコンプライアンスの推進に努めています。また、経営諮問会議として「コンプライアンス委員会(委員長:副社長執行役員)」を設置し、当社グループのコンプライアンス活動の推進を監修するとともに、定期的に開催してコンプライアンス違反の疑義が生じた事案の協議・検討し、その発生の未然防止に取り組んでいます。経営方針会議及び取締役会は、コンプライアンス委員会から直接報告を受ける(年2回以上)とともに、コンプライアンス活動の推進の実効性評価・監督を行っています。
コンプライアンス体制
コンプライアンス・マニュアル
東洋建設は「経営理念」、「行動規範」、「行動指針」に加え、贈収賄、入札談合等の腐敗行為を含む法令違反や不祥事、ハラスメントの防止を図るため「コンプライアンス・マニュアル」を作成しています。毎年、必要な改定を行い、従業員が自らの行動等に疑義が生じた場合、その確認ができる環境を整えています。
また、毎年10月をコンプライアンス推進強化月間とし、すべての職場において、「コンプライアンス・マニュアル」の通読や取り組み課題についての討議等の活動を通じてコンプライアンス意識の向上に努めています。
そのほか、海外の現地採用職員向けに「コンプライアンス・ガイドライン」を作成し、2024年度から運用しています。「コンプライアンス・ガイドライン」は、海外の現地採用職員に配布され、コンプライアンス教育において内容の周知、浸透を図るとともに、現地の法令や外国公務員贈収賄防止法の遵守を徹底しています。
コンプライアンス・セルフチェックカード
東洋建設は、「コンプライアンス・セルフチェックカード」を全従業員に配布し、携行を義務付けています。「コンプライアンス・セルフチェックカード」は、当社の経営理念、行動指針、内部通報窓口の連絡先などが携行できるサイズにまとめられており、従業員が常に自分自身の行動に問題がないか確認できるようになっています。
コンプライアンス研修
東洋建設では、本社法務・コンプライアンス部が担当となり、従業員がコンプライアンスに基づいて常に誠実に行動できるようコンプライアンス教育を計画的に実施し、職員を対象とした階層別研修を実施しています。
また、2017年より毎月1回、グループ会社を含めた全役職員を対象としたe-ラーニングを実施しています。e-ラーニングでは、コンプライアンスやハラスメント、腐敗防止に関する問題を出題し、正しい行動は何かを考える機会としています。なお、2024年度のe-ラーニング実施率は100%となっています。
コンプライアンス研修開催実績(年度)
| 研修種別 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 新入社員 ※キャリア採用含む | 参加(名) | 54 | 75 | 85 | 94 | 
| 回数(回) | 2 | 2 | 2 | 1 | |
| 階層別 | 参加(名) | 223 | 191 | 171 | 185 | 
| 回数(回) | 6 | 6 | 6 | 6 | |
| 経営者層 ※役員、本支店長、本社部長ほか | 参加(名) | 38 | 47 | 44 | 0 | 
| 回数(回) | 1 | 1 | 1 | 0 | |
| 営業担当者 ※2年に1回 | 参加(名) | 0 | 213 | 0 | 185 | 
| 回数(回) | 0 | 2 | 0 | 1 | 
経営者セミナー開催実績
| 講演内容 | 受講人数(名) | 
|---|---|
| 2021年 インサイダー取引について | 38名 | 
| 2022年 独占禁止法の遵守 | 47 | 
| 2023年 企業における気候変動リスクについて | 44 | 
| 2024年 | 
公正な取引の推進
東洋建設は、刑法・独占禁止法等の刑罰法規に違反する行為の禁止およびダンピング受注の排除に取り組み、公正かつ自由な競争を推進しています。具体的にはイントラネットでの従業員の行動予定・実績の管理、同業他社との接触の事前承認、営業を管掌または職掌とする従業員へのコンプライアンス研修の実施、コンプライアンスに関する定期的な調査等、透明性の確保に取り組んでいます。
コンプライアンス調査実績
| 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 本社 | ー | ー | ー | ー | ー | 
| 支店 | 1回 | 2回 | 2回 | 3回 | 1回 | 
| 営業所 | 5回 | 3回 | 4回 | 3回 | 4回 | 
| 作業所 | 1回 | ー | ー | ー | ー | 
| グループ会社 | ー | 1回 | 1回 | ー | ー | 
| 合計 | 7回 | 6回 | 7回 | 6回 | 5回 | 
内部通報制度(コンプライアンス・ホットライン)
東洋建設グループでは、社内規則に反する行為やハラスメント、法令違反、汚職・贈賄などの腐敗防止を含むあらゆる企業倫理に反する行為を知った従業員からの通報を受け付ける制度として、「内部通報制度(コンプライアンス・ホットライン)」を整備し、社内および外部機関(弁護士事務所)に通報窓口を設けています。2024年10月には、外部委託会社に通報窓口を新たに設置し、取引先等のステークホルダーや一般の方々からの通報も受け付けています。
当制度は、通報者の秘密保持の徹底と、通報したことを理由とした通報者および調査協力者に対しての不利益な取り扱いの禁止、また匿名での通報を可能にする等、制度の実効性の向上に努めています。
2024年度の内部通報件数は4件でした。通報事案が発生した場合は、事実関係の調査を実施し、会社規程に則り適切な対応をします。
内部通報制度のフロー




