基本的な考え方
東洋建設グループは、2023年度から2027年度を対象期間とする「東洋建設グループ中期経営計画(2023-2027)」において、“守りから攻めへ 挑戦する企業”を標榜し、既存事業の収益力強化のみならず、洋上風力事業への本格参入、ReReC®※事業を拡大し、より高い収益創出力を持った事業構造への転換を目指すことを宣言しました。
東洋建設グループが“挑戦する企業”となり、事業構造転換を実現させるのは「人財」、すなわち従業員に他なりません。東洋建設グループでは、“挑戦する企業”を支える人財を育成・獲得していくため、①多様な人財が活躍できる基盤整備、②魅力ある処遇の実現、③充実した研修制度の整備と若手の早期育成・抜擢、経営人財育成、に重点的に取り組んでいます。東洋建設グループの持続的成長を確実なものとすべく、各重点施策を連動して推進し、人財価値の最大化、そして組織力の強化に取り組んでいきます。
※Renewal(再生)・Renovation(性能向上)・Conversion(用途変更)の総称
多様な人財が活躍できる基盤整備
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンで詳しく紹介しています。
魅力ある処遇の実現
企業が成長していくためには、全ての年代の従業員が働くモチベーションを高め、能力を最大限に発揮していくことが不可欠です。東洋建設では、2022年度に人事制度を改め、優れた若手職員の抜擢を可能とする等級制度の導入、高評価者への報酬加算の拡大、シニア職員の給与水準引き上げ等を実施、福利厚生については、社宅制度の改定(費用補助の引き上げ)、従業員を支える家族の人間ドック受診費用補助を導入(配偶者対象)したのに加え、2023年度には転勤を社業への貢献とする「転勤手当制度」を新設しました。今後も報酬水準の向上、福利厚生の充実を通じ、継続的な処遇改善に取り組むことで、人財の定着、能力発揮や、優れた新卒・中途人財の獲得による企業競争力の強化に努めます。
充実した研修制度と若手の早期育成・抜擢、経営人財育成
従業員の能力向上は企業の成長に欠かすことのできない要素であり、また従業員にとっても働きがいの向上につながります。この考えの下、東洋建設は階層別・職種別・目的別の研修や推奨資格取得のための研修・支援制度を設け、従業員の効果的な能力開発を進めています。
社会・経済情勢をはじめ、人々の価値観・働き方の多様化、デジタル技術の絶え間ない進展など、当社を取り巻く事業環境が多岐にわたって変化しており、今後そのスピードはさらに加速していくことが予想されます。そのため、当社では既存の研修制度に加え、「変化のスピードに対応しリードできる人財」、「変化(誰も経験したことがない、正解のわからない場面)に直面した時に、状況に応じて最適な判断ができる人財」の育成を目指し、若手技術職の早期育成プログラム、次世代リーダー育成プログラム等の導入を進めています。
取得推奨資格の支援
| 土木系 | 技術士、土木施工管理技士、海上工事施工管理技術者、コンクリート技士、水産工学技士、電気主任技術者 等 | 
| 建築系 | 建築士、建築施工管理技士、管工事施工管理技士、電気工事施工管理技士 等 | 
| 事務系 | 建設業経理士、衛生管理者、宅地建物取引士 等 | 
10年教育プログラムと評価システムで
若手技術者の早期育成を目指す―建築事業本部の取り組み
東洋建設では、1990年代~2000年代半ばまで続いた就職氷河期によって、職員の年齢構成が歪な状況となっており、建設現場の作業所長や主任クラスの人財不足に直面しています。この状況を改善するため、2014年より、建築施工職員が10年で作業所長へ成長することを目指す技術者教育「10年教育プログラム」を開始しました。当プログラムは、職員の年代ごとに工程・施工図・予算の課題を出し、回答を添削・指導することで、さまざまな現場にも対応できる技術力を持った人財を育成するものです。
当プログラムは、集合研修とeラーニングを組み合わせ運用されており、集合研修とすることで研修時間を確保できるとともに、同世代の職員が集まることで自分のレベルを測ることが可能です。そのうえで足りない部分については、パソコンやスマートフォンなどのICT機器を使って、いつどこでも受講できるLMS(学習管理システム)による学習効果の高いeラーニングによって補完しています。また、成績管理も容易なため、能力評価システムと連動しながら従業員一人ひとりのレベルアップ、さらには東洋建設全体の能力アップにつなげることができるよう構築されています。
当プログラムや豊富な研修で技術力を身につけ、能力評価システムによって各従業員の能力を可視化することにより、個々人が得手不得手を理解し、自分の強みや価値を高めるとともに、エンゲージメント向上にもつなげていけるものと考えています。東洋建設は当プログラムを着実に運用し、価値の高い人財を数多くかつ早期育成することで、建築事業、さらには東洋建設の成長を目指します。
能力評価システム
能力評価システムとは、建築技術者の技術力や経験を1,000点満点で点数化・偏差値化して評価するシステムです。得意・不得意分野や成長スピード、伸び代などを可視化することで、一人ひとりの能力を組織や上司、そして自分自身が正しく把握し、日々の業務や成長に役立てることができます。また、評価結果を個々人にコメントすることで客観的な評価も可能になる。モチベーションやエンゲージメントの向上だけでなく、将来的にはキャリア形成の一助としての活用も期待されます。




