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東洋建設株式会社(代表取締役社長 武澤 恭司)は、沖電気工業株式会社(代表取締役社長 鎌上 信也、以下「OKI」)、富士通株式会社(代表取締役社長 時田 隆仁、以下「富士通」)と協働し、国土交通省 四国地方整備局発注の備讃瀬戸北航路(水島航路交差部)等浚渫工事で、浚渫土の海上運搬を行う土運船にOKIのリアルタイムリモートモニタリングシステム「フライングビュー®※」を試験導入し、海上工事の安全対策での実用性を確認しました。また、フライングビューの撮影映像を用い、富士通のAIモデルである「AI船舶検知システム」による周辺海域の船舶検出についても検証しました。
フライングビューは、4台の魚眼カメラ映像を合成し、自由視点でシームレスな周囲360度の広域俯瞰映像を表示します。また、AI船舶検知システムは、画像解析に特化したCNNモデル(Convolutional Neural Network:畳み込みニューラルネットワーク)を用いて船舶画像を教師データとして事前学習させており、カメラによる撮影映像から船舶と船種を検出します。
試験導入においては、海上工事で使用する多種の作業船に対し容易に取付けが行えるように4台の魚眼カメラを一体化した4カメラユニットを使用しました。4カメラユニットで撮影した映像は操船室に設置したモニタに表示され、土運船の船長や見張員は浚渫船への離接舷状況のほか、浚渫土積込中の作業員動向状況などを船体間際から死角の無いシームレスな映像により詳細に把握することができました。
また、土運船の海上運搬中には、フライングビューの広域俯瞰映像を用いたAI船舶検知システムでの船舶検出を試み、歪みのある魚眼カメラの合成映像でも船舶検出が可能であり、船長や見張員の目視監視を補完できることを確認しました。
今回の結果により、フライングビューが海上工事で実用可能であると考えております。今後、他の海上工事でも導入を推進することにより、フライングビューによる船舶画像をAIに追加学習させAI船舶検知システムの検知精度を向上し、更なる安全性の向上を図ります。また、フライングビューの俯瞰映像とAIを融合させ船上作業員の動向を検知するシステムの開発など、フライングビューとAIを融合させることで建設DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進し、安全性や作業効率の向上を図ってまいります。
※フライングビューは、沖電気工業株式会社の登録商標です。
以 上
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https://www.toyo-const.co.jp/wp/wp-content/uploads/2021/10/20211026.pdf