「現場開放DAY」を開催しました

 

現場へ向かう見学会の参加者

 

 東洋建設株式会社は、20181117日(土)兵庫県姫路市において、新日鐵住金株式会社広畑製鐵所様のご協力を得て、施工中の現場を一般に公開いたしました。

 現場開放DAYと銘打ったこの見学会は、当社が昨年から行っているもので、建設産業が最先端の技術を用いて施工を進めていることや安心して働いていただける職場ということを一般の方々にご理解いただくことを目的としております。

 

 当日は、暖かな薄日が差す絶好の見学会日和となり、3回の見学会に主に柔道場、弓道場を使用される方を中心として総勢41名の方が参加されました。

 今回見学いただいた施設は、新日鐵住金株式会社様が使用される柔道場と弓道場の更新工事で、当社の設計施工により進められています。

 冒頭、工事概要の説明と設計コンセプトの説明を行い、その後に現場内を見学いたしました。設計担当者からは、柔道場の設計にあたってのコンセプトについて、湾曲した屋根と水平な屋根の組み合わせの意図するところのほか、「鍛え、挑み、飛躍する」をモチーフとしていること、日常たる仕事の場から鍛錬の場である柔道場に至る動線を神社などの参道になぞらえて設計したことなどを解説し、施設の意匠に込められたメッセージを伝えました。

 現場内では、天井の高さや床材の厚さ、耐震性能といった多岐にわたる質問が出され、この施設にかける注目の高さがひしひしと感じられました。また、事前にVR(バーチャルリアルティ、仮想現実)を体験したことで、現場での説明がよく理解できたとの評価もいただきました。

 

 東洋建設では、これからも建設産業の魅力と当社の技術力の高さなどを多くの方にご理解いただけるよう、積極的に現場開放DAYを開催してまいります。

現場所長の挨拶

設計担当者による説明

現場内での説明の様子①

現場内での説明の様子②

参加者のVR体験

VR体験中の画面

完成予想パース(鳥瞰)

完成予想パース(北西方面から)

外壁タイル剥落防止工法「繊維植込みシートを用いたタイル張付けモルタルの剥落防止工法(繊維植込み工法)」の建築技術性能証明を取得しました

 東洋建設株式会社(代表取締役社長 武澤 恭司)は、このたび株式会社淺沼組、株式会社鴻池組、佐藤工業株式会社、西武建設株式会社、大末建設株式会社、東亜建設工業株式会社、東急建設株式会社、株式会社松村組の建設9社の共同研究において、外壁タイル剥落防止工法「繊維植込みシートを用いたタイル張付けモルタルの剥落防止工法(略称:繊維植込み工法)」の建築技術性能証明を平成30年8月21日付けで取得しました。
(性能証明番号:GBRC 性能証明 第18-07号)

建築技術性能証明書

建築技術性能証明書拡大版はこちら

 

【開発の背景】

 外壁タイルの剥落は、人的・物的な被害が生じることにつながり、安全性と信頼性に優れた外壁タイル張り工法が求められていました。

 

【工法の概要】

 「繊維植込み工法」は、繊維植込みシートを型枠のコンクリート充填面に張付け、コンクリートを打ち込むことにより、コンクリート表面に繊維を植え込み、その繊維面にタイル張付けモルタルを塗り付けます。コンクリート表面とモルタル内の繊維のアンカー効果により剥落を防止する安全安心な外壁タイル張り工法です。

写真1 繊維植込みシート

写真2 繊維植込みシート型枠張付け

写真3 タイル張り前のコンクリート表面

写真4 タイル張り前のコンクリート断面

【工法の特長】

 本工法では、コンクリート躯体表面に植え込まれた繊維が、タイル張付けモルタル層あるいは不陸調整材に絡み合った状態が形成され、境界面に剥離が生じたとしてもタイルを含む張付け材料の自重に対して容易には剥落しない状態を構築できます。このように、コンクリート躯体表面に施されたタイルを含む張付け材料の剥落を防止することが本工法の特長です。

 

図1 繊維植込み工法における剥落防止概念図

【性   能】

 (1)冷温繰りし抵抗性試験※1 あるいは軸ひずみ繰返し試験※2実施後の試験体で、引張接着強度が0.4N/mm2以上です。

   ※1 温冷繰返し抵抗試験は、公共建築協会試験方法に準じた方法(20℃水中18時間、-20℃気中3時間、50℃気中3時間の24時

   間を1サイクルとし、10サイクル繰り返す)

   ※2 軸ひずみ繰返し試験は、建物表面の温度の上下によるひずみの繰返しを模擬し、100年相当の繰返しひずみを与える方法

 

 (2)繊維を植え込んでいないコンクリート素地と比較して、促進中性化試験※3による中性化深さが同等以上です。

   ※3 促進中性化試験は、JIS A1153に従う方法(温度20℃、湿度60%、炭酸ガス濃度5%)

 

  (3)せん断接着試験において、コンクリート躯体と境界面が剥離した後も張付け材料の自重に対して10倍以上の保持力がありま

    す。

 

写真5 せん断接着試験状況(1)

写真5 せん断接着試験状況(2) 最大荷重後にタイルを約10mm押し込んだ状況(剥落していない)

写真6  せん断接着試験後のタイルを持ち上げ (一部の繊維がつながっている)

 

問合せ先   東洋建設株式会社
建築事業本部建築部 草野 敏宏
TEL:03-6361-5467