東洋建設が自航式多目的船で日本初の商用スケール大型潮流発電機の設置工事を五島列島“奈留瀬戸”で実施

 東洋建設株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役会長執行役員CEO:吉田真也 、以下「当社」)は、環境省の「潮流発電による地域の脱炭素化モデル構築事業」を受託している九電みらいエナジー株式会社、以下「九電みらいエナジー」)の商用スケール大型潮流発電機「なるミライ」(定格出力:1,100kW)を長崎県五島市沖の “奈留瀬戸”(久賀島と奈留島の間の海域)水深40mへ設置する工事を、2月上旬から中旬にかけて行いました。

 

 海底への設置工事を控えた1月31日には、出島メッセ(長崎県長崎市)での式典と発電機の設置を行う当社の自航式多目的船「AUGUST EXPLORER」の見学会(長崎市神の島)も開催され、国や地元の関係者、学生など約 220 名が参加しました。

 

 当社は引き続き研究開発・技術開発を通じて、環境分野における社会課題の解決に取り組み、2050年カーボンニュートラルの実現に貢献してまいります。

 

 

日本初の商用スケール大型潮流発電機「なるミライ」について

 

 環境省の潮流発電技術実用化推進事業の採択を受け、九電みらいエナジーとNPO 法人長崎海洋産業クラスター形成推進協議会が2019年度から実証実験を開始しています。Phase1(2019~2021 年度)では、奈留瀬戸において出力 500kWで発電機が安全に稼働できることを確認。今回の Phase2(2022~2025 年度)では、発電機の出力を1,100kWに改良し、五島市奈留島の電力網に送電することが計画されています。東洋建設が発電機の回収・再設置を担当。出力 1,100kWに発電機を改造し、東洋建設が設置をした後、年間発電量は一般家庭 800 世帯分に相当する約 241 万 kWh の見込みです。潮流発電は、潮の満ち引きを利用するため発電量の予測がしやすく、天候に左右されずに発電が可能で景観も損なわないなどのメリットがあります。

 

 

自航式多目的船「AUGUST EXPLORER」について

 

強い潮流や強風時でも定点保持を行える500t吊起重機船です。無寄港で3カ月程度の外洋作業に対応可能な航海能力(52人収容の居住区および海水淡水化装置を装備)とテニスコート約3面分の広いデッキスペースを有しているため、建設工事のみならず、海底資源調査支援業務等の用途でも使われています。現在建造中の自航式ケーブル敷設船と同様に、洋上風力発電の分野においてもその活躍が大きく期待されている船舶です。

URL:https://www.toyo-const.co.jp/technology/7341.html

 

 

式典と見学会の様子

式典での水町社長(九電みらいエナジー)の挨拶

発電機メーカー(Proteus Marine Renewables)のPhilip Archer氏がPhase2の東洋建設による発電機の撤去作業について説明

潮流発電機とAUGUST EXPL0RER

地元の小学生のイラストをプリントした発電機

当社の中村社長(左)とPhilip Archer氏(Proteus Marine Rnewewables)

当社職員が船内の食堂でAUGUST EXPLORERについて紹介

当社職員が操舵室の設備を説明

操舵室の窓から発電機を見下ろしている様子

 

地元の小中学生に発電機のプリント画と同じ柄のTシャツやノートをプレゼント

 

※ 写真はプライバシー配慮のため一部加工しております。

 

お問合せ先
東洋建設株式会社
土木事業本部海洋開発部
電話 03-6361-2691

吉田会長が現場パトロールを実施

 2月18日、当社代表取締役会長執行役員CEOの吉田真也が埼玉県三郷市内で施工している「(仮称)三郷Ⅱロジスティクスセンター(発注者:オリックス不動産株式会社)」のパトロールを実施しました。

 現場事務所内で工事概要や施工のポイント、生産性向上の取り組みなどの説明を受けた後、施工の進捗状況や安全衛生管理活動が正しく実施されているか確認をしました。

 パトロール後の講評で吉田会長は、「高圧電線近接での現場であり、また強風の下での作業となるため、重機作業には十分に気を付けること」を指摘したうえで、「整理整頓されていることが、作業の効率化や安全対策に繋がっている」「体調管理に十分注意するとともに、引き続き無災害で工事を終えるようにしてください」とコメントしました。

 

 当社は、毎年2回、全国の現場を対象として、吉田会長をはじめ役員による経営者パトロールを実施しており、現場の安全意識の高揚を図っています。

 当社は、これからも労働災害の撲滅に向け、全社一丸となって取り組むとともに、働き方改革も進め、安全で魅力ある建設産業の実現に努力してまいります。

 

朝礼で挨拶する吉田会長(中央)

高圧電線の位置を確認する吉田会長(右)

作業状況を確認し指示を出す吉田会長(中央)

パトロール後の講評

 

工事概要

『WIND EXPO春 ~第15回国際風力発電展~』に出展します!

 東洋建設株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役 会長執行役員CEO吉田 真也)は、2月19日(水)~21日(金)に東京ビッグサイトで開催される「WIND EXPO春 ~第15回国際風力発電展~」に出展いたします。

 

 洋上風力関連事業については、海底ケーブル敷設を中心に海洋工事分野の多様なポジションでの参画を推進しており、船舶・機器の調達、技術開発など、弊社ブースでは「自航式ケーブル敷設船」「ケーブル埋設技術開発」「サクションバケット基礎」をはじめとする具体的な取り組み状況についてご紹介します。

 

 ご来場の際は、ぜひ東洋建設ブース(East 3 Hall E25-50)にお立ち寄りのうえ、ご質問等ございましたらお気軽にお近くの担当者にお声掛けください。皆さまのご来場を心よりお待ちしております。

 

WIND EXPO 公式サイトはこちら

https://www.wsew.jp/hub/ja-jp.html

 

当社ブースのイメージ

 

当社ホームページでも洋上風力発電事業に関する動画を公開しています。

https://www.toyo-const.co.jp/movie

 

 

お問合せ先
東洋建設株式会社
洋上風力事業本部 管理部
電話 03-6361-5490
メール osw@toyo-const.co.jp

2025年4月新卒採用者の初任給引き上げについて

 東洋建設株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役 会長執行役員CEO:吉田 真也)は、2025年2月5日付で2025年4月入社の新卒採用者の初任給を大学卒は月額28万円から月額30万円に、大学院卒は月額30万円から月額32万円に引き上げることを決定しましたのでお知らせいたします。

 

 これまでは、同業他社の横にらみ姿勢でありましたが、「守りから攻めへ 挑戦する企業」として、建設業界だけでなく他産業においても競争力のある処遇を実現し、採用競争が激化するなかで、良い人財をより多く獲得するため、初任給の引き上げを行います。

 

 また、新卒者以外の処遇改善につきましても、従業員(定年再雇用者を含む)の能力最大限発揮できる魅力ある処遇の実現を目指した賃上げを予定しております。

 

 当社は、魅力ある処遇はもとより、従業員の働き甲斐や仕事に対する満足度を高めることが、当社の持続的成長に繋がると考えています。今後も、投資すべき資本として「人財」を捉え、従業員育成への投資とともに、魅力ある処遇を実現することで企業価値向上を図ります。

 

以上

「あいち環境イノベーションコンソーシアム」に参画
~発足式で採択プロジェクトの概要を説明~

 東洋建設株式会社(代表取締役 会長執行役員CEO:吉田 真也 、本社東京都千代田区、以下「当社」)は、愛知県が設立した「あいち環境イノベーションコンソーシアム」に参画し、1月31日の発足式に参加しました。

 

 同コンソーシアムは、カーボンニュートラルの実現やサーキュラーエコノミーへの転換、ネイチャーポジティブの達成などの環境分野の課題解決に向けて、産官学金が連携してイノベーションの創出・実装を目指すことを目的としています。

 

 発足式では愛知県内の行政、各業界大手企業の役員や環境部門の方々が臨席される中、大村秀章愛知県知事の御挨拶に始まり、発足のための議題の承認に続き、「あいち環境イノベーションプロジェクト」の採択プロジェクトの紹介が行われました。
 当社は採択事業者として「管理型海面処分場における大気中からのCO2の回収・利用事業」の概要を説明しました。公益財団法人愛知臨海環境整備センター様と協力し、廃棄物最終処分場でのCO2固定技術の実装、処分場の早期廃止の実現に尽力いたします。

 

 当社は引き続き研究開発・技術開発を通じて、環境分野における社会課題の解決に取り組み、2050年カーボンニュートラルの実現に貢献してまいります。

 

【関連リンク】
【知事会見】「あいち環境イノベーションコンソーシアム」の発足式を開催します

あいち環境イノベーションプロジェクト 温室効果ガスの吸収・利用等によるカーボンリサイクルモデル「管理型海面処分場におる大気中からのCO2の回収・利用事業」(東洋建設株式会社)

「あいち環境イノベーションプロジェクト」に採択されました(東洋建設株式会社)

 

大村愛知県知事の挨拶

採択プロジェクトとして紹介していただきました

当社土木技術部 山崎による採択プロジェクトの説明

左から 大村愛知県知事と山崎(当社土木技術部)

参画企業、大学、金融、行政の方々との集合写真

 

 

お問合せ先
東洋建設株式会社
土木事業本部土木技術部
電話 03-6361-5464

環境配慮型コンクリートCELBIC-RA(再生骨材を使用したCELBIC)の実用化へ
-13社で低炭素・資源循環を実現-

 BFCCU*1研究会(五洋建設(幹事)、青木あすなろ建設、淺沼組、安藤ハザマ、奥村組、熊谷組、鴻池組、鉄建建設、東急建設、東京テクノ、東洋建設、長谷工コーポレーション、矢作建設工業の13社で構成)は、環境配慮型コンクリートであるCELBIC(セルビック)*2に、解体ガラなどからリサイクルした再生骨材を使用した、「低炭素性」と「資源循環性」を併せ持つ環境に優しいコンクリート「CELBIC-RA」を開発しました。

 

 CELBIC-RA(Consideration for Environmental Load using Blast furnace slag In Concrete-Recycled Aggregate/セルビック アールエー)は、結合材の70%に高炉スラグ微粉末を使用したCELBICに、製造~保管の工程を経て二酸化炭素(CO2)を固定したCCU材料である再生骨材を使用した環境配慮型コンクリートで、一般のコンクリートと比較して最大で70%程度のCO2を削減することが可能です。

再生骨材は、解体ガラなどを主な原料として製造されており、CO2と反応するセメントペーストが含まれていることから、製造~保管の工程を通じてCO2を固定することができる材料です。CELBIC-RAでは、CO2を固定するセメントペーストの量が比較的多い再生骨材Mや再生骨材Lを使用します。

 

 BFCCU研究会では、実機実験を通じてCELBIC-RAの製造および品質管理手法を確立するとともに、構造体コンクリートとしての性能を確認しました。

 

*1:BFCCU:Blast Furnace slag + Carbon dioxide Capture and Utilization

*2:CELBIC:建築コンクリート構造物に求められる所要の品質を確保しつつ、コンクリート材料に由来する二酸化炭素の排出量の約9~63%を削減する環境配慮型コンクリート

 

再生骨材の品質区分ごとの概要

CELBIC-RAのCO2削減効果

 

 

■ 特長

 

①環境配慮性の高いコンクリート

 CELBIC-RAは、高炉スラグ微粉末と再生骨材をそれぞれ大量に使用することから、建築工事標準仕様書・同解説 JASS 5 鉄筋コンクリート工事(日本建築学会)の環境性評価において、「資源循環等級3」および「低炭素等級3」に該当する環境配慮性の高いコンクリートです。

 

②CO2削減効果の向上

CELBIC-RAは、普通ポルトランドセメントの使用量を70%低減するとともに大気中のCO2を固定した再生骨材を使用しますので、コンクリート材料に由来するCO2排出量を最大で70%程度削減*3することが可能です。

*3:試算結果

 

③再生骨材Mおよび再生骨材Lの採用

CELBIC-RAでは、加熱等の特殊な方法ではなく、破砕や磨砕といった機械的な処理で製造した再生骨材MやLを使用します。そのため、骨材製造時のエネルギー投入量を抑制しつつ、多くのCO2を固定することが可能です。また、CELBIC-RAは、JIS A 5022に規定されている「再生骨材コンクリートM」に該当しますので、場所打ち杭や基礎等の建築構造物に適用することができます。

 

CELBIC-RAで使用する結合材・骨材の組合せ

再生骨材のCO2固定量の例

再生骨材の製造設備

 

 

 BFCCU研究会参加各社はサプライチェーン全体のCO2排出量削減ならびに資源の有効活用に取り組んでいます。今後は、環境配慮性の高いコンクリートであるCELBIC-RAの実現場での普及・展開を図り、サーキュラーエコノミーの実現ならびに2050年カーボンニュートラルの実現に貢献してまいります。

 

 

 

お問合せ先
東洋建設株式会社
総合技術研究所 研究統括部・美浦
電話 029-885-7511