Monthly Archives: 5月 2024
TLP方式の浮体式洋上風力設備に関するAiPを日本海事協会から取得
東洋建設株式会社(以下、当社)と三井海洋開発株式会社(以下、三井海洋開発)は、「TLP方式の浮体式洋上風力発電設備における浮体・係留システム」に関する基本設計承認(Approval in Principle、以下「AiP」)を一般財団法人日本海事協会(以下「ClassNK」)から取得しました。
本AiPの取得は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)により、当社と三井海洋開発に加え、古河電気工業株式会社、株式会社JERAとともに採択されたグリーンイノベーション基金事業の一環である「低コストと優れた社会受容性を実現するTLP方式による浮体式洋上発電設備の開発」の開発項目の一つである一体設計技術に関する成果となります。今回のAiPの審査範囲は風車本体を含まない支持構造物部であり、浮体および係留における係留索やコネクターを三井海洋開発、係留における杭基礎を当社が担当しております。
当社らは日本国内で実証試験を行うことを見据え、実証時に必要となるウィンドファーム認証(WF認証)及び船級検査に係る審査の一部を先取りして実施することを目的として、今回はClassNKでのAiPを取得しました。本AiP取得にあたり、地震や津波に代表される日本特有の環境条件における検討も実施した上で、有識者も含め、ClassNKからは今後の開発や設計に資する貴重なご意見を頂いており、実証試験時の検討に反映する所存です。
当社は、洋上風力建設事業を「成長ドライバー」に掲げ、今後の主要事業とすべく事業活動を推進しており、特に洋上風力発電事業に関する低コスト化施工技術の開発に注力しています。今後も洋上風力発電に関する様々な取組みを強く推進していくことで、2050年カーボンニュートラルの実現に貢献します。

国内初となる繰返し荷重を用いた杭の引抜実験(2023年7月)

オフショア作業船を用いた現地実証実験(2023年8月)
PDFはこちらでご覧いただけます
https://www.toyo-const.co.jp/wp/wp-content/uploads/2024/05/20240521.pdf
「第10回ジャパン・レジリエンス・アワード(最優秀賞)」を受賞
東洋建設株式会社(代表取締役社長 大林 東壽)は、日立造船株式会社(取締役社長兼COO 桑原 道)および、五洋建設株式会社(代表取締役社長 清水 琢三)と共同開発した「フラップゲート式可動防波堤」が、一般社団法人レジリエンスジャパン推進協議会による「第10回レジリエンス・アワード(強靭化大賞)」において「最優秀賞」を受賞し、2024年4月23日に表彰状が授与されました。
「ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)」は、次世代に向けたレジリエンス社会の構築へ向けて強靭な国づくり、地域づくり、人づくり、産業づくりに資する活動、技術開発等に取り組んでいる先進的な企業・団体を評価、表彰する制度です。今回、第10回を迎えるにあたり、国土強靭化に資する民間の取り組みをさらに推進するため、「内閣総理大臣賞」と「国土強靭化担当大臣賞」が創設され、表彰式には岸田文雄内閣総理大臣と、松村祥史国土強靭化担当大臣が出席されました。
今回受賞した「フラップゲート式可動防波堤」は、津波・高潮対策用の可動式防波堤で、平常時は、扉体が海底に沈んでいますが、津波や高潮来襲時に発生する水位上昇の力を利用して浮上し、ゲートを閉鎖します。本技術は、海上で津波や高潮を受け止め、背後域への浸水被害を直接的に抑制し、従来よりも短い防護ラインでより広いエリアを防護することが可能で、沿岸地域に暮らす人々の命のみならず、港の機能を守る重要な役割を果たすことなどが評価されました。
当社は、今後も防災・減災に対する技術開発を積極的に推進し、人々の命と安全、地域社会の生活を守る取り組みに貢献してまいります。
(フラップゲート式可動防波堤についてはこちら)
https://www.toyo-const.co.jp/technology/1071.html

岸田文雄内閣総理大臣の挨拶

松村祥史国土強靭化担当大臣の挨拶

記念撮影
左から 大石久和審査委員(一般社団法人全日本建設技術協会会長)、 後藤文彦氏(日立造船株式会社)、水谷征治氏(東洋建設株式会社)、 山下徹氏(五洋建設株式会社)、仲保京一氏(日立造船株式会社)

表彰状