「令和5年度 インフラDX大賞(優秀賞)」を受賞

 東洋建設株式会社(代表取締役社長 大林 東壽)は、国土交通省による「インフラDX大賞」において「優秀賞」を受賞し、2024年3月6日に堂故 茂国土交通副大臣より表彰状を頂きました。

 

 「インフラDX大賞」は、国土交通省がインフラ分野において、データとデジタル技術を活用し、建設生産プロセスの高度化・効率化、国民サービスの向上等につながる優れた実績を「ベストプラクティス」として授与されるものです。

 

 今回の受賞は、当社四国支店の「高松港朝日地区岸壁(-7.5m)船尾部築造工事(その2)」での「岸壁上部工へのプレキャスト部材の導入とBIM/CIMを活用した施工手順(3D+時間軸)の検討」、「3次元レーザースキャナによる出来形計測の導入」による生産性と作業効率の向上に繋がる取組みおよび「BIM/CIMモデルと連動したVR(仮想現実)ゴーグルによる安全教育の導入」、「MR(拡張現実)技術を活用した遠隔臨場(安全パトロール)」を実施したことなどが評価されました。

 

 当社は、今後も建設DXによる生産性向上、作業効率の向上に取り組み、魅力ある建設産業の実現に貢献してまいります。

 

 

記念撮影
(左が長岡 晃四国支店長、右が堂故 茂国土交通副大臣)

表彰状

~大型リクレーマ船による施工状況を4次元で「見える化」する~
「TORe-4D」を開発

 東洋建設株式会社(代表取締役社長 大林 東壽)は、当社の保有する大型リクレーマ船*1「第二東揚(とうよう)号」の施工状況を4次元*2で可視化できる「TORe(トーレ)-4D(フォーディー)」を開発しました。

 

 近年、港湾工事におけるICT施工が進んでおり、リクレーマ船揚土においてもICT技術を活用した平面位置管理が多くの現場で導入されています。しかしながらリクレーマ船による揚土作業は水中に投入した土砂の堆積状況の把握が困難で、作業員がレッド(重錘(じゅうすい))を使用して水深を確認することで土砂の投入管理を行う方法が一般的でした。そこで土質性状を事前に把握し、投入後の堆積状況を予測反映することにより、これまでは状況を把握することが困難だった水中への土砂投入作業を可視化することができる「TORe-4D」を開発し、当社保有の大型リクレーマ船「第二東揚号」に搭載しました。

 

 「TORe-4D」は、船体およびスプレッダー先端部に高精度のGNSS(全球測位衛星システム)を搭載して、正確な揚土位置管理を行い、ベルトコンベアに設置したレーザー計測装置とスピードモニターによって土量の管理を行います。また事前に現場試験で計測した含水比、スランプ*3などの土質条件をシステムに反映させることで揚土時の単位時間あたりの堆積形状を算出し、投入状況(気中部、水中部)などの施工情報を複合的に組み合わせることで揚土状況を4次元で可視化できるシステムです。

 

 今回、このシステムの開発により初期段階から均等に投入することが可能となり、外郭施設に与える偏土圧を軽減することで施工の安全性が向上するとともに、作業員が行っていた計測作業を自動化(機械化)することで省力化も図ることができます。

 

 今後、当社は第二東揚号が活躍する様々な現場にこのシステムを導入し、モデル精度の向上やシステムのアップデートを進め、より精度の高いシステム構築を行うことで、働き方改革・生産性向上を実現してまいります。

 

リクレーマ船*1:海面の埋立工事等において、土運船により輸送されてきた土砂を揚土装置により揚荷し、コンベア等を介して埋立地等へ排出する作業船

4次元*2:3次元の立体(X,Y,Z)と時間(t)による変化を加えた次元

スランプ*3:土砂や生コン等の軟らかさの程度を表す指標

 

 

大型リクレーマ船 第二東揚号

 

システム機器配置図

 

施工状況システム画面
寒色系(深)から暖色系(浅)へ堆積状況の変化が可視化できる

 

TORe-4Dによる施工状況

 

 

お問合せ先
東洋建設株式会社
土木事業本部機械部
電話 03-6361-5463

技術者の能力向上にAIを活用した新システムを導入

 東洋建設株式会社(代表取締役社長:大林 東壽)は、自ら挑戦するレジリエント企業を目指す中で、技術者の能力向上を重点施策としており、2024年2月22日付で建築施工職員を対象に、AIによる「能力評価システム※1」と「LMS(学習管理システム※2)」を導入しました。将来的には収集した能力評価データを人事データと結合し、各個人のロードマップ、能力に応じた研修プログラムやジョブローテーションへの活用を予定しています。

 

 これまで当社建築部門では、入社から10年で作業所長を育成する「10年教育プログラム」を実施しており、若い職員に責任ある業務を任せることで自己のモチベーション向上に繋げるとともに、不均衡な年齢構成の打開策として運用していました。しかし、「10年教育プログラム」は、自己の現状レベルを把握するための客観的かつ定量的な分析データがなく、目標の到達レベルが分かりづらいという課題がありました。

 

 そこで、建築施工職員が「目指すべき到達レベル」「自らの能力」「同一職位の平均能力」を適切に把握し、明確なロードマップと実行性のある目標設定を行うことで、モチベーションとエンゲージメントのより一層の向上を図ることを目的として、「能力評価システム」を新たに導入しました。

 このシステムは職位ごとに設定されている能力要件について、組織運営や工事管理等における達成レベルを172項目に分類し、人材管理システム※3で評価したものをAIの分析により「能力評価シート」としてフィードバックします。自身のスコアや同一職位における偏差値と平均値、スキルの特徴を客観的に把握することができ、積み重ねてきた成長の軌跡がここに記録され、より実効性のある目標設定を行うことが可能になります。

 

 また「10年教育プログラム」では、工程管理や施工図の作成、予算管理などの課題を集合研修や先輩社員によるOJTにより運用していましたが、この一部をeラーニングに移行し、「いつでも」「どこでも」「何度でも」学ぶことができる教育プラットフォームとして「LMS」を導入しました。「LMS」での学習成果は「能力評価システム」のスコアに反映されるため、知識の習得やスキル向上のためのモチベーション向上に繋がることはもちろん、時間や場所の制約がなく学習することが可能になります。

 

 当社は、従業員が自ら成長し、自己の価値向上を実感できるとともに、誰もが高い目標を持ち、いきいきと働ける職場づくりのため、今後も教育体制や環境整備に積極的に取り組んでまいります。

 

 

※1 能力評価システム:株式会社L is B(開発協力)

※2 学習管理システム:SmartSkill Campus/株式会社レビックグローバル(提供)

※3 人材管理システム:HRBrain/株式会社HRBrain(提供)

 

 

能力評価シート(サンプル)

 

 

お問合せ先
東洋建設株式会社
建築事業本部建築部
電話 03-6361-5467

大林社長が現場パトロールを実施

 2月16日、当社社長の大林東壽が沖縄県八重山郡与那国島で施工している「与那国隊舎新設土木工事(発注者:防衛省沖縄防衛局)」のパトロールを実施しました。

 今回パトロールをした工事は、陸上自衛隊与那国駐屯地の宿舎整備に係る造成、舗装、給水、雨水排水工事等を行うものです。

 

 当日は、沖縄県赤土等流出防止条例に基づき、工事区域から雨水等で赤土が場外に流出することを防止するための沈殿池の掘削などが行われており、その作業手順や設備等の確認を行いました。

 パトロール後の講評で大林社長は、「同じ区域で行われている宿舎新築工事の施工業者との調整を密にして安全管理を徹底すること」「降雨時は法面が滑りやすい。タラップや土嚢などで安全通路を確保し、近道行為をさせないようにすること」「重機の旋回範囲への立ち入り禁止を明示すること」等を指摘したうえで、「本工事は当社が注力する防衛関係の事業のひとつであり、かつ与那国島で初めての施工となります。近隣には保育園や学校もありますので、地域の方と良好な関係を構築しながら必ずゼロ災で工事を終えるようにしてください」とコメントしました。

 

 当社は、毎年2回、全国の現場を対象として、大林社長をはじめ役員全員による経営者パトロールを実施しており、現場の安全意識の高揚を図っています。

 当社は、これからも労働災害の撲滅に向け、全社一丸となって取り組むとともに、働き方改革も進め、安全で魅力ある建設産業の実現に努力してまいります。

 

現場で作業状況の説明を確認し、指示を出す大林社長(左)①

現場で作業状況の説明を確認し、指示を出す大林社長(左)②

昼礼での挨拶

パトロール後の講評

 

工事概要

 

 

お問合せ先
東洋建設株式会社
MX推進室広報部
電話 03-6361-2691

けんせつ小町サミット2024で“東洋建設どぼジョブWG”が活動を紹介

 東洋建設株式会社(代表取締役社長:大林 東壽)は、2024年1月31日に開催された「けんせつ小町サミット2024」において、“東洋建設どぼジョブWG(ワーキンググループ)”の活動が評価され、「クリスタルオブジェ」が授与されました。

 

 「けんせつ小町サミット」は、(一社)日本建設業連合会けんせつ小町委員会が、「女性のみならず建設業で働く全ての人達にとって、働きやすい、働き続けたい」と思われる環境を実現していくため、「定着」「活躍」「入職」をテーマとした活動の一環として開催されています。サミットでは直近1年間に活動をしたチームから、けんせつ小町専門部会委員による投票およびチーム選考会により3チームが選出され、それぞれの活動を紹介したのち、トークディスカッションによる交流が行われました。けんせつ小町サミットは今年で3回目の開催となりますが、マリコンのチームが選出されたのは初めてです。

 

 “東洋建設どぼジョブWG”は、「女性技術職員が安心して働き続けることが出来る体制の整備」を目的として2020年に発足。全国で活躍している女性技術職員が年に1、2回集合し、日頃の悩みや不安、近況などを共有しながら、職場の環境改善や問題解決について様々な角度から取り組み、その内容を社内に発信していく活動を行っています。今回のイベントでは、「保有船における女性乗船時のトイレ運用マニュアル作成」といったマリコン特有の作業船におけるトイレのルールや「ライフイベントに関する制度の取りまとめ」などの活動を紹介しました。

 

 当社は、今後も“どぼジョブWG”の活動を支援するとともに、年齢や性別に関係なく誰もが働きやすい職場環境づくりを推進し、従業員のエンゲージメント向上を図ってまいります。

 

※「けんせつ小町」とは、建設業で働くすべての女性の愛称です。

建設現場で働く技術者・技能者、土木構造物や建物の設計者、研究所で新技術を開発する研究者、お客様とプロジェクトを進める営業担当者、会社の運営を支える事務職など、活躍の舞台は多岐にわたります。

 

 

クリスタルオブジェ

 

当日の様子

“どぼジョブWG”の活動の様子